ともに話す#3 分かり合うことが難しい相手とともに生きるためにできることは?

 10月15日、オンラインで「第3回ともに話す」を行い、9名の参加がありました。

 初めに、清泉女子大学非常勤講師で元JICA職員の内藤徹さんから「分かり合うことが難しい相手とともに生きるためにできることは?」と題し、40分ほどお話をいただきました。1年7か月の間エルサレムに住み、現地でパレスチナ支援関係の日本人とイスラエル社会に生きる日本人との相互理解を深めるコミュニティを主催してきた内藤さん。パレスチナとイスラエルの現状や、コミュニティを主催するに至る思いなどを写真やエピソードを交えて話してくださいました。ニュースや書籍では決して知ることのなかった現地の人々の考えや思いに触れることができました。

 その後、「自分の身近なところでの争いについて考える~あなたはどのように善悪を判断し、どのように教育してきたか~」、「関係が難しい相手がいるとすれば、その問題なのは相手?自分?」というテーマについて、ブレイクアウトルームで対話した後、各班の話を共有しました。

 内藤さんからは、現地でイスラエルの立場とパレスチナの立場双方の方と関わり、話をする中で得た視点、対話を通していきついた大切な思い、新たな試みについてお話いただきました。

【視点】

・イスラエル側とパレスチナ側、互いに自分たちの正義がある。さらに、イスラエルの中にも、パレスチナの中にも、それぞれいろんな意見がある。

【大切な思い】

・「善悪の単純化」は真実を見えなくする正義感、分かったと思うことは危険

・大事なことは、「第三者には分からない」というマインド

【新たな試み】

・Breaking the Silence (沈黙を破る)

  元イスラエル兵が、自分たちの行為に疑問を感じたことから、加害体験を現地ツアーなどで伝える活動

・Hand in Hand

 ユダヤ人とアラブ人が半数ずつ、ヘブライ語とアラビア語の2言語で学ぶイスラエルの学校お互いの歴史や文化を共に学ぶことに挑戦

【内藤さんが始めたこと】~エルサレムで学び会う場~

イスラエル、パレスチナに関わる人が、

 ①いろんな視点を学び ②いろんな人と会う場

 2020年2月より、オンラインで10回以上開催。

<方法>

  異なる意見をじっくり聞く

  それぞれの意見、立場を尊重する

   「私は」こう考える 「あなたは」こう考える

  正しい答は一つではない、共通点と違いを理解する

大事なことは、評価を一旦おいて、まず相手の立場に身を置いて、考えを聞く

「あなたにとっては、そうなんだね」

相手の願いを聞く。(賛同しなくとも)そこがまず一歩。

このようなお話をしてくださいました。

「学び会い、会ってまず相手の立場に身を置いて、考えを聞く。対話が第一歩。」という言葉が印象的でした。もっともっとお話を聞きたい、みなさんとも対話したいという気持ちになりました。ぜひ動画もご覧ください。

特定非営利活動法人トモニトウ

身近な友に問いかけるような気軽さで、よりよい社会や未来の在り方を共に問い合いたいーそんな思いで、さまざまな立場の方々と教育や地域について考え行動する機会をつくります。

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