昨年に引き続き、常陸大宮市立山方小学校の総合学習「コウゾを育てて紙をすこう!」のお手伝いをさせていただきました。1月21日(火)と24日(金)、4、5,6年生の縦割り班活動です。21日は、残念ながら6年生が学級閉鎖。4年生と5年生での活動になりました。
今年も、紙すき職人の菊池三千春さんが、児童よりも早く学校に来て、校舎前でコウゾを蒸して準備をしてくださいました。
コウゾは、蒸すと皮が縮んでむきやすくなります。昨年も経験している5年生、心なしか手つきも様になっていたような気がします。むいた皮は根元がわかるようにそろえて、表皮とりの準備。
表皮の黒い部分を、ナイフで削って取っていきます。
刃の角度を意識して、表皮の黒い部分にあてて。すーっとむけるといい気分!寒空の下でしたが、みんな何回も挑戦していました。
続く24日は紙すきに挑戦。コウゾを水に混ぜただけだと、水はあっという間に網の目を通って落ちていきます。紙のようなものが作れはしますが、繊維の絡まりが弱いので強度が心配です。
そこで登場するのがトロロアオイ。この粘りのおかげで、水はゆっくり網目を落ちて、その間に紙を平らにならすこともできます。繊維が絡み合って、丈夫な紙になりそうです。
トロロアオイを加えて、さあ紙すき体験スタートです。
すくって、揺らして、あまった水を戻して。初めて体験する4年生は恐る恐る。一方の上級生はひるまず挑戦していました。できあがった作品は、6年生を送る会で展示するランプシェイドにするそうです。校庭で育ったコウゾを、蒸してむいて表皮をとって。それを漉いて紙にして、そこから作るランプシェイド。特別な作品になりそうですね。
昨年に引き続き、先生方のご理解とご協力、そして、地域で活動する職人のみなさまのお力添えのおかげで、小学校での活動が実現できました。地域の伝統文化を、地域の子どもが通う公立の学校で、みんなで一緒に体験する。そんな積み重ねが、自分が生きる足元を知り慈しむこと、他の地域にあるそれにもまた関心を寄せ尊重できるようになること、につながると思います。引き続きご理解をいただきつつ、継続していけたら嬉しいなと思っています。
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